2020年2月

個人事業主を廃業する時の手続き Vol.062

個人事業を何らかの事由により廃業する時には、廃業することを税務署に届けなくてはなりません。また個人事業を廃業して会社を設立する(法人成り)の場合も同様の手続きが必要です。
今回は個人事業主が廃業をする場合に必要な手続きなどについて簡単に説明します。

廃業する時の手続き

個人事業を廃業する時は廃業することを税務署に届け、個人事業税などの手続きや届出が必要です。

<個人事業の開廃業届出書の提出>

新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続で、税務署と都道府県税事務所などへ廃業等届出書の提出が必要となります。

税務署・・・「個人事業の開業・廃業等届出書」を作成して所轄の税務署へ届けます。廃業後1ヵ月以内に提出します。

都道府県税事務所・・・所轄の都道府県税事務所へ廃業届を提出します。上記の税務署の届出とは違い、各都道府県税事務所によって使用する様式は異なります。提出期限についてもそれぞれ異なりますので事前に確認した方が良いでしょう。

<青色申告の取りやめ届出書の提出>

青色申告している場合は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を所轄の税務署に提出します。

<給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書の提出>

源泉徴収に関する手続きで、事業専従者や従業員に給与を支払っている場合には「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書」を所轄の税務署に提出します。

<所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書を提出>

予定納税に関する手続きで、予定納税額が多いと予想される場合は予定納税額の減額を求めることができます。「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書」を所轄税務署に提出します。
提出期間は、第1期分および第2期分の減額申請はその年の7月1日から7月15日までに提出し、第2期分のみの減額申請はその年の11月1日から11月15日までに提出します。

まとめ

個人事業を廃業した場合は「個人事業の開業・廃業等届出書」を所轄の税務署に届け出ることが分かりました。基本的には所轄の税務署と管轄の都道府県税事務所に届けを提出するだけになります。
廃業した事業年度についても確定申告が必要となりますので注意しましょう。

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予定納税とは Vol.061

予定納税とは

予定納税(個人)とは、その年の所得税を前払いで納税することをいいます。
予定納税の義務があるかどうかは、前年分の確定申告に申告した納税額で決まります。対象に該当した場合は6月15日までに予定納税額の通知書が書面で届きます。
前年分の確定申告での「予定納税基準額」が15万円未満の場合は予定納税はないので通知は届きません。

予定納税の時期は

対象者には6月15日までに通知書が郵送され、納付は第1期と第2期の2回に分かれています。納付する金額や納付方法は通知書に記載されています。

納付期間

  • 第1期 7月1日~ 7月31日 前年の予定納税基準額の1/3
  • 第2期 11月1日~11月30日 前年の予定納税基準額の1/3

払い過ぎた場合、または不足した場合は

払い過ぎた場合、または不足した場合は予定納税の金額は、前年分の申告納税額を元に前払いしているだけなので、翌年の確定申告の際には前払いした税額が多いのか少ないかを確認する必要があります。
予定納税額が不足した場合は、確定申告する時に不足分を納税し、払い過ぎてしまった場合には確定申告をすることで還付を受けることができます。その場合は還付加算金という利息が付きます。

予定納税の金額が払えない時は

「予定納税額の減額申請書」を税務署へ提出することで予定納税額を減らしたり、または0円にすることが可能です。下記の条件を満たす必要があります。

  • 廃業や休業、失業をした場合
  • 売上減少などによる業績不振などのため、所得が前年よりも明らかに少なくなると見込まれる場合
  • 災害や盗難、横領により、事業用資産などに多額の損害を受けた場合
  • 今年の所得控除額や税額控除額が前年分と比較して増加する場合

減額申請をする場合はそれぞれ提出期限があるので確認しましょう。また、必要書類としてその年の納税額についての見積もりの額や計算根拠も提出する必要があります。

まとめ

前年分の「予定納税基準額」(所得税)が15万円以上の場合は、所得税の前払いの義務が生じることが分かりました。予定納税は期限内に納めないと延滞税が発生してしまいます。確定申告の時期にまとめて納税するからといって放置せず、払えない場合は「減額申請」などを検討し、あらかじめ準備をすると良いでしょう。

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事業年度とは Vol.060

事業年度が終わると「決算」を行い、1事業年度の法人税などの税金を納めます。今回は「事業年度」について簡単に説明していきます。

事業年度とは

事業年度とは、会社の経営成績、資本金や財務状態を把握し税金を計算し、決算をするために設けられた一定の期間のことです。
法人の決算期は、自由に決めることができます。多くの会社は設立日から1年後としていますが、会社に繁忙期がある時にはその時期を避けるなど、会社の事情に応じて時期を変更することができます。
決算日とは、事業年度の最終日のことを言います。「3月末決算」であれば事業年度は「4月1日~3月31日」になります。
また、個人事業の事業年度は1月1日~12月31日と決まっているため、法人とは違い時期を自由に選ぶことはできません。

事業年度はどう決める?

繁忙期は避ける

繁忙期に決算になってしまうと、手前の仕事に追われ書類などの整理が出来ず、利益の予測や計画をたてる余裕もなくなります。予想外に利益が増えれば納税額が増えるし、逆に利益が予想外に低くなれば納税額が減るので節税対策を行う余裕がありません。
節税対策をしっかりするならば繁忙期は避けた方が良いでしょう。

消費税の免税

会社を設立して第1期と第2期は消費税が免除される場合があります。
資本金1,000万円未満であれば1期の消費税が免除になります。また2期目の場合は資本金が1,000万円未満でかつ特定期間の課税売上高が1,000万円以下の場合、または特定期間の給与等支払額の合計額が1,000万円以下の場合のどちらかの条件を満たせば消費税の免除になります。
また、設立した1期目が7カ月以下ならば特定期間の条件に該当しないため、上記の要件を満たさなくても1期目が7カ月以下になるように設立日を調整することで、売上高や給与支払額に関係なく2期間分の消費税が免除されることになります。

資金繰り

決算を迎えると、法人税や地方税、消費税といった税金を決算日から2ヶ月以内に納税しなければなりません。企業にとって大きな資金の支出となります。この時期に他にも大きな支出があると資金が枯渇する恐れもあります。
決算日をずらすことにより、資金繰りが楽になるケースも考えられますね。

まとめ

決算期や事業年度を決める際には、消費税の免税期間を利用するのも良いでしょう。また、税金は決算後の2カ月以内に納めなければなりません。年間の資金繰りも考えて事業年度を決めてみてはいかがでしょうか。

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個人事業主を法人化するには Vol.059

個人事業主から法人化し会社設立することを「法人成り」といいます。今回は個人事業主が「法人成り」する時に必要な手続きや届出などについて簡単に説明します。

法人成り

個人事業主の開業は登記が不要で税務署へ開業届を提出するだけでした。法人化するには定款作成や登記など多くの作業を必要とします。「会社設立に必要なモノ vol.22」にて設立時に必要なものをリストアップしていますので参考にしてみて下さい。

流れ

1.定款や必要書類を作成する

定款とは、目的・組織・活動・構成員・業務執行などについての基本規約、基本規則を記したものです。
「定款(ていかん)とは? Vol.004」に詳細を記載しているので参考にしてください。
社名や本店住所については、個人事業の時に使用していたものを利用するのも可能です。
ただ、賃貸の場合は賃貸契約書を確認し必ず管理会社を通して大家さんに確認しておきましょう。
その他の必要書類を作成しましょう。

2.公証人による定款認証を行う

株式会社の場合は、公証人による定款認証の手続きが必要になります。
通常は紙で提出しますが、平成19年からコンピューターで作成した電子定款の提出が可能になりました。
定款は印紙税の課税文書であるため4万円分の収入印紙を貼らなければなりませんが、電子定款は印紙代の4万円が不要です。

3.法務局に登記申請する

定款認証が終わり、その他の必要書類の作成が終えたら法務局に登記申請をします。
登記の審査には1週間から10日間かかるようです。審査終了後、登記事項証明書の取得ができます。

4.会社名義の銀行口座の開設

登記事項証明書が手に入ったら、会社名義の銀行口座の開設します。
個人事業主で使用していた銀行口座から、会社名義の口座に切り替え、売上金の入金や売掛金の回収、経費などの支払いは会社口座で行います。

5.個人事業の廃業手続き

法人化の届出に合わせて「個人事業の廃業届出書」も税務署に提出します。
青色申告の承認を受けていた場合には「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を税務署に提出します。
また、今までの納税額によっては法人化後も所得税の予定納税の通知が届いてしまうので「予定納税の減額申請書」を提出します。

6.その他の手続きなど

<業種別で必要となる届出>

飲食業や建設業など許認可手続きを必要とする業種は個人事業の廃業手続きをしているため、法人化するにあたりあらためて会社として許認可を受ける必要があります。

<各種契約などの名義変更>

売上の入金先、引き落とされる口座やクレジットカードなど、個人事業主の口座から会社口座に変更しましょう。

<個人事業主の売掛金・口座・資産など>

資産の引き継ぎ方も重要になります。会社の税金にも影響するので、専門家に確認すると良いでしょう。

まとめ

個人事業主を「法人成り」する場合は、売掛金、貸付金、買掛金、棚卸資産などの資産を引き継ぐことになります。手続きが複雑なため専門家に相談することをおすすめします。
引継ぎ方によって設立した会社の税金に大きく影響します。早めに税理士に相談してから手続きを進めると良いでしょう。

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