2020年5月

「休業」の手続きについて Vol.075

前回は、会社の事業を停止する場合の「廃業」や「休業」について簡単に説明しました。今回は、「休業」に関する手続きについて簡単に説明します。

休業の手続きの流れ

事業を停止してから下記の手続きが必要です。

<管轄の税務署>

「異動届出書」「給与支払事務所等の廃止届出書」を提出する

<都道府県税事務所・市区町村役場>

「異動届出書」を提出する

<管轄の年金事務所>

「健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届」を提出する

提出した届出が受理されれば、会社は休眠状態になります。

休眠会社の再開の手続き

<管轄の税務署>

「異動届出書」「給与支払事務所の開設届」を提出する

<都道府県税事務所・市区町村役場>

「異動届出書」を提出する

<管轄の年金事務所>

「健康保険・厚生年金保険適用事業所届」を提出する

事業を再開させる場合には、上記の手続きが必要です。休業の手続きと基本的に同じになります。

まとめ

会社休眠中でも「税務申告」「役員変更登記」の業務が必要となる場合があります。また、休業が長期間になる場合は、みなし解散とならないように管理をする必要があるでしょう。これらの業務から解放されたい場合は「廃業」を検討してみてはいかがでしょうか。
次回は「廃業」の手続きについて説明します。

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会社の事業を停止する場合について Vol.074

会社の事業を停止する場合

会社の事業を停止する場合には、「廃業」の他に「休業」という選択肢があります。
休業した会社はいつでも再開させることが可能ですが、廃業した会社は再開させることはできません。
下記では「廃業」「休業」の違いや、それぞれのメリットとデメリットについて簡単に説明します。

廃業

「廃業」を選択する場合は、会社の解散登記をして清算手続きを行います。清算手続きが完了すれば、会社は消滅し「廃業」となります。

<メリット>

  • 法人にかかる税金が発生しない
  • 税務申告や変更登記の必要性がない

<デメリット>

  • 経営資源、事業用資産を失う
  • 廃業した会社は再開できない
  • 清算手続きをするための費用がかかる

休業

「休業」を選択する場合は、休業届を提出して受理されれば登記簿上の記録は残したまま、事業活動を停止することになります。「休業」は「休眠」と呼ばれ、休業をした会社は「休眠会社」と呼ばれます。
ただ会社の休眠中も、税務申告や役員変更登記をすることが義務づけられています。会社が12年以上登記手続きを行っていない場合には、解散したものとみなされてしまう可能性があります。

<メリット>

  • 法人税、消費税が発生しない
  • 自治体によっては法人住民税の均等割が免除される
  • 会社の再開時に手間がかからない
  • 解散や清算手続きの費用がかからない

<デメリット>

  • 税務申告を毎年行う必要がある場合がある
  • 定期的に変更登記が必要になる
  • 最終登記から12年が経過すると「みなし解散」として扱われる

まとめ

「廃業」か「休業」かは、メリットとデメリットをよく検討したうえで慎重に選択すると良いでしょう。
次回は、「廃業」「休業」の手続きについて簡単に説明します 。

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「給与明細」について Vol.073

給与明細を見ると多くの項目があり、社会保険や税金などさまざまなお金が天引きされています。今回は、給与明細に記載されている項目や天引きされるお金などについて簡単に説明します。

給与明細の構成

給与明細に決まった形式がないため、会社によってさまざまな明細が使われています。
給与明細の構成を大きく分けると以下のようになります。

  • 「勤怠」
  • 「支給」
  • 「控除」
  • 「差引合計」

「差引合計」=「総支給額」-「控除合計額」で、手取りの金額となります。
「勤怠」「支給」「控除」には、さまざまな項目があるので以下で説明します。

「勤怠」の項目

出勤日数、遅刻、早退日数などの1ヶ月間の勤務のデータを示します。

  • 勤務日数
  • 欠勤日数
  • 残業時間
  • 有給消化日数
  • 有給残日数 など

「支給」の項目

基本給、通勤手当、出張手当などの会社から支給されるお金です。

  • 基本給
  • 役職手当
  • 家族手当
  • 住宅手当
  • 通勤手当
  • 時間外手当
  • 出張旅費 など

「控除」の項目

会社を通じて給与から差し引かれた保険料、税金などのお金です。

  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 介護保険料
  • 雇用保険料
  • 所得税
  • 住民税 など

その他、「積立金」「組合費」「財形貯蓄」など会社によって控除が定められている場合があります。

「控除」の詳細

<健康保険料・厚生年金保険料>

会社と従業員で半分ずつ負担します。

<介護保険料>

40歳以上になると健康保険料に介護保険料が追加され、会社と従業員で半分ずつ負担します。

<雇用保険料>

会社と従業員で一定の割合ずつ負担します。

<所得税>

国に納める税金で、給与に応じて計算されます。毎月の給料から計算した金額が源泉徴収され、12月に年末調整を行います

<住民税>

住民票のある市町村や都道府県に納める税金で、前年の給与に基づき毎月徴収されます。住民税は1月〜12月の所得に応じて翌年6月から控除がはじまります。社会人1年生は前年の給与がないので、住民税が引かれることはありません。

まとめ

健康保険、厚生年金保険、介護保険などの社会保険は、会社と従業員で半分ずつ負担しています。
税金や保険、年金をいくら支払っているのかを意識することは大切なことです。

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休業手当について Vol.072

休業手当は労働基準法に定められ、労働基準法は労働者の働く環境の保護を目的としています。今回は「休業手当」について簡単に説明したいと思います。

※労働基準法の詳細は「労働基準法とは Vol.037」をご覧ください。

休業手当とは

休業手当とは、会社や事業主側の責任で労働者を休業させた場合に、労働者に対して支給する手当のことです。
労働基準法第26条では「 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間 中当該労働者に、その平均賃金の100分の60 以上の手当を支払わなければならない。」と定めています。
どのような場合に休業手当を支払う必要があるのでしょうか。

会社都合の休業の場合

会社都合の休業は、「使用者の責に帰すべき事由」のため賃金の6割以上の手当てを使用者に支払う必要があります。
会社の経営悪化による業務の減少や、ストライキ、生産調整のための一時帰休、監督官庁の勧告による操業停止などが該当します。

不可抗力による休業の場合

不可抗力による休業は、「使用者の責に帰すべき事由」に当たらないので休業手当を使用者に支払う義務はありません。
労働者の健康を考慮して休業させた場合や、台風などの天災により公共交通機関が利用できない場合などは休業手当の対象にはなりません。
特に天災事変などの不可抗力的な理由では休業手当は発生しません。

休業の種類

休業手当には「使用者の責に帰すべき事由」以外にもさまざまな種類があります。
対象となり規定されているものを以下に記しました。

  • 産前産後の休業・・・第65条と第66条
  • 業務上の負傷・疾病の休業・・・第76条
  • 育児、介護休業(就業規則で定められている場合か一定の条件に該当する場合は助成金)

まとめ

上記の休業手当とに似たような制度に「休業補償」(労働基準法第75条と76条)や「年次有給休暇」(労働基準法第39条)などがあります。
また「雇用調整助成金」など、経営悪化で事業活動の縮小になった事業者に対して、雇用の維持を図るための休業手当に要した費用を助成する制度もあります。
現在(2020年5月7日時点)、経済産業省では新型コロナウイルス(COVID-19)による企業への影響を緩和し、企業を支援するための施策の案内を出しています。
「経済産業省の支援策」経済産業省をご覧ください。

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会社の負債について Vol.071

会社の負債とは

会社の負債とは、銀行から融資を受けて借金をするなどマイナスの財産で、会社の借金のことです。銀行からの融資のほか、仕入れたモノの代金の未払いなど、将来的に資産が減少するものが全て負債となります。
負債は、返済期限の長さによって「流動負債」と「固定負債」の2つに分けられます。

流動負債

流動負債とは、変動の大きい借金で、返済期限が短期間(1年以内)の負債です。下記が流動負債に該当します。

  • 支払手形
  • 買掛金
  • 短期借入金
  • 未払金
  • 前受金
  • 預り金
  • 仮受金など

固定負債

固定負債とは、長期的な融資を受けている借入金など、返済期間が先の(1年を超える)負債です。 下記が固定負債に該当します。

  • 長期借入金
  • 退職給付引当金
  • 社債など

貸借対照表の負債

貸借対照表は、「資産」「負債」「純資産」を表示する決算書です。
負債は、貸借対照表の要素の一つであり「資産」「純資産」とともに構成されています。

  • 「資産」・・・流動資産、固定資産、繰延資産の3つに分けられます。
  • 「負債」・・・借入金など、他人から集めてきたお金で「他人資本」や「外部資本」と呼ばれます。上記で説明したように、「流動負債」と「固定負債」に分けられます。
  • 「純資産」・・・会社の元手と今までの蓄積された利益で「自己資本」と呼ばれます。<資産の部合計-負債の合計=純資産の部の合計>

貸借対照表では、「資産」「負債」「純資産」を左右に分けて表します。
「資産」・・・会社がお金や資産をどのように運用しているか
「負債」「純資産」・・・外部からどのように資金を調達しているか

右欄の合計値と左側の合計値は一致するのでバランスシート(B/S)と呼ばれています。

まとめ

起業したばかりの時期は運転資金が不足したり、また新規の事業をおこなうときには多くの資金が必要になります。銀行から融資を受けて資金を充実させ、新規事業などに投資することが可能となりますが、負債は返済しなければなりません。
純資産は「自己資本」、負債は「他人資本」や「外部資本」と呼ばれます。
必要な資金を自己資本で賄えるのか、それとも借り入れなどの他人資本に依存しているのか、会社の財務状況を把握して、検討してみてはいかがでしょうか。

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